2019-03-11
資料館だより
浜津脇は「はまつばき」と呼びたい
昭和63年5月から平成2年6月にかけての広報なかたねに、読者からお寄せいただいた身近な話題やお知らせ、要望などを掲載する「れんじまど」という読者ページがあったのを覚えているでしょうか。
その中に「浜津脇ははまつばきと呼びたい」という記事がありました。その内容は地名の呼び方に関するもので、脈々と受け継がれてきた文化遺産や歴史と切り離せない地名が、文字だけで判断されて呼ばれることを危惧するものでした。その例として
牧 川→まきごう
竹之川→たけんこう
脇之川→わきのこう
浜津脇→はまつばき
平 鍋→ひならべ
原之里→はろんさと
春 田→はんだ
郡 原→こおりばろ
中 山→なかいま
伊 原→いばろ
今熊野→いなんがん
などが挙げられています。これらは、川を「こう」と呼ぶ文化であったり、そこに住む人たちの地名の呼び名に後から文字を当てたものと考えられています。
現在、多くの人たちが地名をその文字通りに呼んでいると思いますが、やはりそこに住む人たちの昔からの地名の呼び名には何らかの意味と歴史があって先人から語り継がれたものだと考えると、現代を生きる私たちがこのことを後世に正しく伝えるためにも浜津脇をはまつばきと呼ぶことは意味のあることなのではないでしょうか。